使わないタオルやいただきもの、心穏やかに整理する小さな一歩
気がつけば増えているタオルやいただきもの
ご自宅を見渡してみると、まだ包装されたままのタオルや、しまい込んだままのいただきものがいくつかあるかもしれません。
「いつか使うかも」「もらったものだから捨てにくい」と感じながらも、そのままになっていませんでしょうか。体力的な負担や、もらった方への申し訳なさから、整理に踏み出せないというお話もよく伺います。
この度、私どもエンディング整理ナビは、そのようなお気持ちに寄り添いながら、無理なく、そして心穏やかにタオルやいただきものを整理していくための小さな一歩をご紹介したいと思います。
すべてを一度に終わらせようと考える必要はありません。ほんの少しのスペースから、ご自身のペースで始めてみましょう。
なぜタオルやいただきものは増えやすいのでしょうか
私たちの生活に欠かせないタオルは、贈答品としていただく機会も多く、気がつけば戸棚や引き出しにたくさん溜まっていることがあります。また、お中元やお歳暮などでいただいた品も、使う機会がなくそのままになっていることが少なくありません。
これらは、どなたかのお気持ちがこもった大切な品物です。だからこそ、「捨てる」という選択に抵抗を感じるのは自然なことです。しかし、使わずにしまい込んだままでは、その品物も、そして収納スペースも活かされていません。
大切なのは、「捨てる」ことだけが整理ではない、と知ることです。ご自身の今の生活に合った、心穏やかな手放し方を見つけることから始めてみませんか。
無理なく始めるための「小さな一歩」
それでは、実際にタオルやいただきものを整理するための、具体的な小さなステップを見ていきましょう。
ステップ1:まずは「どこを」整理するか決めましょう
家中のタオルやいただきものを一度に整理するのは大変です。まずは、一つの場所だけ、例えば「洗面所のタオルがしまってある引き出し一つ」や「キッチンの戸棚の一番上の段」など、ご自身が「ここならできそう」と思える小さな範囲を決めてみましょう。
場所が決まったら、その場所にあるものだけを見ていきます。
ステップ2:手に取れる分だけ出してみましょう
決めた場所から、中身をすべて一度に出す必要はありません。引き出し一段分や、手に取れる範囲にあるものだけを優しく取り出してみましょう。
大切なのは、無理をしないことです。疲れを感じたら、そこで一旦休憩しても全く構いません。
ステップ3:「要るもの」「使えそうだけど使わないもの」「ありがとう、さようならのもの」に分けてみましょう
取り出したものを、心の中で三つのグループに分けてみることをお勧めします。
- 要るもの: 今、実際に使っているタオルや、これからも使う予定のあるいただきものです。
- 使えそうだけど使わないもの: 未使用のいただきもののタオルや、いつか使うかもしれないと思ってとってあるけれど、実際には何年も使っていない品物です。
- ありがとう、さようならのもの: 古くなってゴワゴワになったタオル、シミがついてしまったタオル、もう使うことが難しい品物などです。
これらのグループ分けは、あまり深く考えすぎず、「今の自分にとってどうか」を基準にしてみましょう。
ステップ4:それぞれのグループについて考えましょう
- 「要るもの」: これらは、元の場所に戻して大切に使いましょう。もし同じ種類のものがたくさんある場合は、必要な量を考えて少し減らすことも検討してみましょう。
- 「使えそうだけど使わないもの」: ここに分類された品物は、どのように手放すかを考えます。これが、いただいた品物を心穏やかに整理する一番のポイントです。
- 家庭内で別の用途に使う: 古くなったタオルは小さく切って「ウエス」(お掃除用の布)として活用できます。
- ご家族や友人に譲る: もし「これを欲しがっている家族がいるかもしれない」と思ったら、聞いてみるのも良い方法です。
- 寄付を検討する: 施設や支援団体によっては、未使用のタオルなどを必要としている場合があります。インターネットや地域の情報で調べてみるのも一つの方法です(事前に必ず受け入れ状況を確認してください)。
- リサイクルに出す: 一部の繊維製品はリサイクルの対象となる場合があります。
- 「ありがとう、さようならのもの」: これらは、感謝の気持ちを持って手放します。
- 自治体のルールに従って分別し、適切に処分します。
- 小さく切ってウエスとして最後まで使い切るのも、一つの感謝の形です。
判断に迷った時は
「これはどうしようかしら」と迷うものがあるかもしれません。そのような時は、「すぐに決めなくても良い」とご自身に言ってあげてください。別の箱に一時的に分けておき、少し時間を置いてから改めて向き合うのも良い方法です。ご家族と一緒に考えるのも良いかもしれません。
整理を進める上での大切な心構え
- 完璧を目指さない: 一日で全てを終わらせる必要はありません。週に一度、15分だけ、など、ご自身のペースで続けましょう。
- ご自身を労う: 少しでも整理が進んだら、「よくやったね」とご自身を褒めてあげてください。
- 感謝の気持ちを持つ: 品物一つひとつに感謝の気持ちを持って手放すことで、心が軽くなります。
整理が進むと、心が軽やかに
使わないタオルやいただきものを整理することで、収納スペースにゆとりが生まれ、どこに何があるかが分かりやすくなります。それ以上に、長年心の中で気になっていたことが一つ片付き、お気持ちがふっと軽くなることを感じられるでしょう。
これは、生前整理や終活に向けた大切なステップの一つです。無理なく、ご自身のペースで、心穏やかに進めていかれることを応援しています。
もし、この記事の内容をご家族にも見せて、一緒に相談したいと思われたなら、ぜひ共有してみてください。