思いもの、どうしよう?「運べない」を解決するやさしい方法
ご自宅にある、重いものや大きなものを前にして、「これは一人では動かせないわ」「どうやって外に出せばいいのかしら」と立ち止まってしまうことはありませんでしょうか。
長年大切に使ってきた家具や、いつか使うと思って取っておいた健康器具、あるいは趣味で集めた重いものなど、体力的にご自身で動かすのが難しくなってきたものが、お部屋の片隅にそのままになっているかもしれません。
生前整理を進めたい気持ちはあっても、こうした運びにくいものが一つでもあると、そこから先になかなか進めず、お気持ちが億劫になってしまうこともあるかと思います。
この記事では、ご自身で運ぶのが難しいものを、無理なく安全に整理するための方法を優しくお伝えします。外部の力を借りることも含めて、いくつかの選択肢を知っていただくことで、一歩踏み出すためのお手伝いができれば幸いです。
ご自宅の「運びにくいもの」とはどのようなものでしょうか
ご自身にとって「運びにくい」と感じるものは様々かと思います。具体的には、次のようなものが考えられます。
- 大きなタンスや食器棚などの家具
- 冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの家電製品
- 重い健康器具(ランニングマシンなど)
- たくさんの本が詰まった段ボール箱
- 庭にある大きな植木鉢や石
- 物置にある重い道具や機械
これらは、一つ一つが重いだけでなく、大きさがあったり、運び出すための経路が狭かったりと、ご自身やご家族だけでは safely (安全に)移動させたり外に出したりするのが難しい場合が多いものです。
無理なく整理するための大切な心構え
「運びにくいもの」の整理を始める前に、少しだけ心構えについてお話しさせてください。
すべてを一度に終わらせようと思わないこと
大きなものを見ると、それだけで大変に思えてしまいがちです。しかし、まずは「一つだけ考えてみようかしら」というように、小さな目標を持つことが大切です。今日のこの記事で、運びにくいものをどう整理するかの「考え方」を知っていただくだけでも、大きな一歩です。
外部の力を借りることは「賢い選択」であること
ご自身やご家族の体力、安全を第一に考えることはとても大切です。専門の業者に依頼することは、決して「人に頼るのは気が引ける」といったことではなく、安全かつ効率的に整理を進めるための「賢い選択」です。ご自身の体力や時間を無理なく使うための、有効な手段として考えてみましょう。
ご自身で運べないものを整理する具体的な方法
では、具体的にどのような方法があるかを見ていきましょう。
方法1:自治体の粗大ごみ回収を利用する(運び出しが可能であれば)
お住まいの自治体では、家具や家電などの大きなものを粗大ごみとして回収してくれる場合があります。費用も比較的安く済むことが多いでしょう。
ただし、この方法を利用する場合、指定された場所までご自身で運び出す必要があることがほとんどです。玄関先やごみ収集場所まで、ご自身やご家族で安全に運び出せるかどうかが判断のポイントになります。無理な運び出しは怪我のもととなりますので、難しい場合は別の方法を検討しましょう。自治体によっては、運び出しの支援サービスを提供している場合もありますので、確認してみるのも良いかもしれません。
方法2:不用品回収の専門業者に依頼する
これが、「運びにくいもの」の整理において、最も体力的な負担が少なく、安全に進められる方法の一つです。不用品回収の専門業者は、ご自宅まで来て、運び出しから運搬、適切な処分までをすべて任せることができます。
専門業者に依頼するメリット
- 体力を使いません: 重いものを運んだり、解体したりする手間が全くかかりません。
- 安全に運んでくれます: 専門の知識と経験を持ったスタッフが、家屋に傷をつけたり、ご自身やご家族が怪我をしたりすることなく安全に運び出してくれます。
- まとめて任せられます: 運びにくいものだけでなく、その他の不用品も一緒に回収してもらうことができます。
- 適切な処分: 回収されたものは、法律に基づき適切に処分されたり、リサイクルされたりします。
専門業者に依頼する際のポイント
- 複数の業者から見積もりを取りましょう: 料金体系やサービス内容は業者によって異なります。いくつかの業者に見積もりを依頼し、比較検討することが大切です。見積もりは無料で行ってくれる業者がほとんどです。
- 信頼できる業者を選びましょう: インターネットの口コミや評判を参考にしたり、知人に紹介してもらったりするのも良い方法です。市区町村のホームページなどで、許可を得ている業者の一覧が掲載されている場合もあります。電話で問い合わせて、スタッフの対応を見るのも参考になります。
- サービス内容をしっかり確認しましょう: 回収だけでなく、分別や簡単な清掃まで行ってくれるのかなど、どこまでサービスに含まれているかを確認しましょう。
- 料金体系を明確にしてもらいましょう: 「〇〇パック」といった定額料金の場合や、品目ごとに料金が決まっている場合などがあります。見積もりの際に、どのような費用が含まれているのか、追加料金が発生する可能性はあるのかなどをしっかりと確認してください。
- 買取や寄付の相談もできる業者も: まだ使えるものや価値のあるものについては、買取を行っている業者や、海外への寄付活動などを行っている業者もあります。ご希望があれば、問い合わせの際に相談してみるのも良いかもしれません。
専門業者への依頼は費用がかかりますが、ご自身の体力や安全、そして何よりも安心して整理を進めるための「安心料」として捉えることもできます。
専門業者への依頼を検討する際の心理的な側面
「業者に頼むのは大げさかしら」「費用がかかるのはもったいない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ご自身の年齢や体力を考慮し、安全を最優先することは、ご自身のためでもあり、ご家族に心配をかけないためでもあります。専門家の手を借りて、無理なく効率的に進めることは、決して特別なことではありません。むしろ、人生の後半を心地よく過ごすための、前向きな整理のステップです。
もし、ご家族に相談しにくいと感じていらっしゃる場合でも、「安全のために」「体に負担をかけないために」といった理由で業者に依頼することを検討している、と伝えてみるのはいかがでしょうか。きっと理解し、応援してくれるはずです。
まとめ
ご自宅にある運びにくいもの、重たいものを前にして、整理を諦めてしまう必要はありません。
自治体のサービスや不用品回収の専門業者など、ご自身の体力や状況に合わせて頼ることができる選択肢はいくつかございます。特に、専門業者に依頼することは、安全かつ体力的な負担なく整理を進めるための、とても有効でやさしい方法です。
複数の業者を比較検討し、信頼できる業者に任せることで、心の負担も軽くなり、スムーズに整理を進めることができるでしょう。
どうぞ、一人で抱え込まず、外部の力を借りることも検討しながら、ご自身のペースで、心穏やかに整理を進めてください。