エンディング整理ナビ

引き出しに眠る保証書や取扱説明書、すっきりさせる小さな一歩

Tags: 生前整理, 整理整頓, 書類整理, 取扱説明書, 保証書

ご自宅の引き出しや棚の奥に、電化製品や家具などの保証書、取扱説明書がまとめてしまわれたままになっていることはありませんか。いつか必要になるかもしれない、と思ってそのままにしているうちに、だんだんと量が増えて、どこに何があるか分からなくなってしまうことは、多くの方が経験されていることかもしれません。

いざ何か困ったことがあった時に、「あの説明書はどこかしら」と探すのに時間がかかってしまうのは、少し大変なことです。保証書が見つからず、修理の際に困ったというお話も聞かれます。

ですが、心配なさらないでください。これらの書類の整理は、一度にすべてを終わらせようとせず、ご自身のペースで、ほんの小さな一歩から始めることができます。この記事では、保証書や取扱説明書を無理なく整理するための具体的な方法をご紹介いたします。

なぜ保証書や取扱説明書は溜まりやすいのでしょうか

新しい電化製品などを購入した際、保証書や分厚い取扱説明書、さらには関連するパンフレットなどがまとめて袋に入れられて渡されることが多いものです。すぐに必要になるものではないため、ついそのまま引き出しや箱にしまい込んでしまいがちです。そうして次々に新しいものが加わるうちに、気づけばかなりの量になってしまう、というのがよくある流れです。

整理を始めるための「小さな一歩」

さて、整理を始めようと思っても、「どこから手をつければ良いのかしら」「全部見るのは大変そう」と感じられるかもしれません。でも、大丈夫です。まずはごく小さな範囲から始めてみましょう。

例えば、

このように、無理のない範囲で「今日のゴール」を決め、そこから始めてみてください。

まずは「全部出してみる」ことから

決めた範囲の保証書や取扱説明書を、テーブルや床など、広げられる場所に出してみましょう。量が少ないと感じても、まずは全てを「見える状態」にすることが大切です。

たくさんの書類が並んでいるのを見ると、少し気が重くなるかもしれませんが、これも一時的なものです。全てを確認することで、意外と不要なものが多いことに気づかれるかもしれません。

もし量が多くて一度に出しきれない場合は、無理せず「今日はこの束だけ」というように、さらに小さな単位に分けても良いでしょう。

「必要なもの」と「手放すもの」のやさしい分け方

全てを出し終えたら、一つずつ手に取って中身を確認していきます。ここで大切なのは、「これは必要かしら、それとももう不要かしら?」と問いかけてみることです。

判断の基準はいくつかあります。難しく考えすぎず、シンプルに考えてみましょう。

判断に迷うものが出てくるかもしれません。そういう時は、「迷うもの」として別の山に分けておき、後でもう一度見直したり、ご家族に相談したりしても良いでしょう。一度で決めきらなくても大丈夫です。

手放す書類の扱い方

不要と判断した保証書や取扱説明書には、個人情報(氏名や住所、購入店など)や製品の型番などが含まれていることがあります。そのまま捨てるのがご心配な場合は、

といった方法で、個人情報が見えないようにすることをお勧めします。その後、資源ごみとして出せるものは、自治体のルールに従って適切に処分してください。

残す書類の「しまい方」

必要な保証書や取扱説明書は、分かりやすくまとめて保管しておきましょう。

もし、お手持ちのスマートフォンなどで写真を撮ることに抵抗がないようでしたら、特に分厚い取扱説明書は、必要なページだけ写真を撮って残しておくという方法もあります。これは無理にする必要はありませんが、「こんな方法もあるのね」と知っておくだけでも良いでしょう。

焦らず、ご自身のペースで

保証書や取扱説明書の整理は、一見地味な作業かもしれませんが、いざという時に必要なものがすぐに見つかる安心感は大きいものです。

一度にすべてを完璧にしようと思わず、今日はこの引き出しだけ、今週はここまで、というように、ご自身の体力や気分に合わせて、少しずつ進めていくことが何よりも大切です。

もしお元気であれば、ご家族に「この引き出しの書類を整理したのよ」と伝えておくと、何かあった時にご家族も安心されることと思います。

この小さな一歩が、ご自宅の中をさらに心地よい場所にするためのお役に立てれば幸いです。